FGO5周年のセイバーさん。エクスカリバーではなくカリバーン持ってるんですね。既に失われた剣を持っているってことは、おいコレどう考えても士郎が投影したカリバーンって事で良いんじゃないでしょうか? おまえにヨシ! 俺にヨシ! pic.twitter.com/eAVnHYYNe8
— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
カリバーン投影の為に参加しただけなので、写真撮影スタッフに混じって居心地悪くする士郎。撮影が終わり駆け寄ってくるセイバーさん。
ハッと何かに気付いた彼女は、つい先程冷えるからとスタッフに渡された――口を付けたばかりの――珈琲を差し出してくる。
「待っていて身体が冷えたのでしょう?」— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
それが。
あまりにも自然な流れで渡されたものだから。
何も考えず受け取って、
「――――」
苦い。
夜中の撮影用だからなのか、その珈琲はブラックなので当たり前なのだけれど。
苦いのに、不思議と頬が緩むのを士郎は自覚した。
「……何か撮影でおかしなところでも?」
「いや、そうじゃなくて」— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
これもまた衛宮士郎にとっては当たり前の事なのだが。
「おかしなトコなんて無かった。むしろ、やっぱりセイバーはカッコよくて、綺麗だなって……うん、改めて実感した」
「なっ……!?」
セイバーが目を見開く。
王冠から飛び出た髪の毛がぴょこんと跳ねたような気がした。
「――ふ、」
「ふ?」— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
「不意打ちにも程があります……!」
「なんでさ」
セイバーが綺麗なのは、きっと誰もが認めるところだというのに。
釈然としないものを感じながら、珈琲をまた一口。
冷め始める前に返そうとも思ったが、彼女の頬は赤くなっており、身長差から窺える肌を露出した胸元もどこか上気した風で――— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
「シロウ、私の話を聞いているのですか?」
「えっ!? いや、そのゴメン……聞いてませんでした」
「……まったく」
彼女のジト目がこちらを睨む。
何を呆けていたのやら、と。
魅入っていたと素直に告げるべきだろうか。綺麗でカッコ良いだけじゃなくて、すごく可愛かったと感じたのだと。— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
怒られるかもしれない。
案外と怒られないかもしれない。
でも、それを告げないというのも、なんだか卑怯な気がしてしまうのだ。
眠らぬ街の人々に、敬意を払う彼女の姿を目の当たりにして。
感じた事を、直接そのまま当人に告げられる自分が、何も口にしないというのは――そう、あまりにも、— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
「――――」
カップに残っていた珈琲を飲干し、鈍りそうになる決心を引っぱたく。
苦い。
やっぱり苦い。
だが、おかげでその表情は、彼をよく知る者がいつも見る、どこか憮然としてぶっきらぼうなそれに。
「その、さ。セイバー」
「――はい?」
小柄な騎士王様が、上目遣いに小首をかしげる。— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
「――――」
「――――」— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
少年が何と告げたのか。
少女がどのように応じたのか。
それは当人同士にしか分からないほど、雑踏と首都高を行き交う街の音に消えてしまうほど、ささやかなものだった。眠らぬ街の夜灯りが、確かに緩んだ二人の頬を映し出す。
— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
■了
— トウヤレイイチ (@touya01) 2020年05月04日
@touya01 問答無用でSSに持っていく幻覚の強さ嫌いじゃない
— 駄菓子屋にょん@キ推し (@dagashiyasaaan) 2020年05月05日
@touya01 妄想がかなり捗ってて草
— 優 (@kutoufu) 2020年05月05日
@touya01 セイバールート+α笑笑
— 為安 巌 (なれやすがん) (@cBPyb4SQBW5BNMp) 2020年05月05日
@touya01 約束された最推しの剣
— めーめー▼昼夜逆転マン (@meme_1221410) 2020年05月05日
@touya01 それ最高
— ぬー (@nuu_jannu) 2020年05月05日
@touya01 そこまでの展開に持って行ける
想像力が羨ましい( *¯ ³¯*)
士剣尊い(´·ω·`)— かくさん06(ガンオンS鯖住人) (@ice_hocky_) 2020年05月04日
@touya01 天才
— ヒビキ_nkp (@Hibiki_nkp2929) 2020年05月05日
カメラマン(無言の連写)